周防大島、一度はおいで

雨が降る中、『平家物語歴史館』を後にして向かうは高松駅。時間と天候が許せば高松城跡でも見ようかというところですが、今回はパス。高松駅快速マリンライナーを待っている間に先発のアンパンマン電車を見物。JR四国の数少ない名物電車の一つでしょうね、これ。列車が出発するまで、車内で昨日買った鶏のもも焼きをムシャムシャやりながら朝ご飯。ちょっとうまそうな匂いが車内に充満しそうでヤバス(笑)
瀬戸大橋付近までは雨だか雪だかわからないような空模様でしたが、橋の近くまで来た頃には晴れてきており、今日の天気は心配しないで済みそうです。新幹線で岡山から広島へ。昨日、撮れなかった福山城の写真をビルの隙間を縫うようにして撮影成功。広島駅でお昼ご飯に『しゃもじかきめし弁当』を買おうかと思いましたが、晩御飯が大物なので、ここは自重して『あなごの太巻き』をチョイス。
昨日盗り損ねた『比治山』を盗って、山陽本線を岩国方面へ。宮島の島影を眺めながら『廿日市』を盗り、あとは安芸灘の風景を眺めながら、ゆっくり昼ご飯。南岩国で徳山方面行に乗り換え、周防大橋を眺めつつ、2つ目の柳井港で下車。ここで『柳井』を盗って周防国を統一となりました。ここからはこちらで事前に待ち合わせていた地元のネット仲間と合流。晩御飯までの時間がたっぷりあるので、周防大島の観光となります。
まずは昨年行った陸奥記念館と同じ敷地内にある『なぎさ水族館』へ。かつてHPで“日本一小さい”と自称していたことのあるほどの水族館ですが、どうしてなかなか。瀬戸内海の魚を中心に結構な数の水槽が展示されており、手作り感あふれる説明文が貼ってあります。秀逸なのはコブダイの水槽に“名前:コブヘイ 平和の願いを込めてつけました”という説明文ですね。敷地の半分は所謂、“体験型プール”というやつで、浅いプールに魚やヒトデがいるのを触ってみてね、というコンセプトですが、手で触れるだけでなく、実際にプールの中に裸足で入れるというのは結構、珍しい。さらに中にいる魚が面白く、普通は小型の魚やヒトデやらカニやらなのですが、普通にエイの仲間やサメの仲間がいたり、コブダイが泳いでいたりします。張り紙に“赤い魚はかみつくので気をつけてね”とか書いてあるし、突っ込みどころ満載です。でも幼稚園や小学校の低学年の課外授業とかで連れてくるにはいい施設ですね。海の生き物に興味を持たせようという姿勢が、好感が持てます。
水族館を後にして、向かいの『陸奥記念館』へ。去年にも行きましたが、ちと駆け込みで回った感じなので、もう一度見ることにしました。こちらは戦時中に謎の爆発事故で沈んだ戦艦『陸奥』についての飼料が多く展示されており、戦後にサルベージされた遺品や元乗組員からの寄贈の品などが見ることができます。個艦単位の博物館としては、横須賀の『三笠』、呉の『大和ミュージアム』と並ぶ日本海軍の名残をしめす数少ない建物となります。建物の外には引き上げられたスクリューや高角砲なども展示されており、そこからはかつて連合艦隊の泊地であった柱島の海域が見渡せます。日本海軍に興味がある人は、是非行ってみて欲しいですね。
次は島の反対側にある厳島神社へ出発。もちろん分社ですが、きちんと朱色の鳥居が海の中に建てられています。ちょっと調べた限りでは海の中に建てられた鳥居は幾つかありますが、ほとんどがむき出しの石造りで、朱色で塗られたものは数えるほどしかない様子。そんな貴重な鳥居を有する神社なのに、ガイドブックにはおろか町の案内にすらほとんど紹介されていないとのこと。おらも最初聞いた時には宮島のパクリかと思ったくらいですから、これはきちんと紹介してあげるべきではないかと思いました。当たり前ながら参拝客はおらず、隣には廃校になった小学校を利用した海の家(冬期休業中)があるだけです。お参りをしようと本殿に行くと、お賽銭箱は本殿の内側にあり、窓に開けられた穴から入れる感じになっていて、どれだけ人が来ないのかと心配になってきます。人が来ていなさそうな割にきれいに掃除されているのが不思議ではありますが、“山口県厳島神社”に機会があれば行ってみてはいかがでしょうか?ご朱印も何ももらえませんがね。