幻の鶏を求めて

熊本に来た目的の一つは達成しましたが、もう一つの復興しつつあるものに会う必要があります。その名は『天草大王』。かつて熊本県を中心に飼育されていた日本最大級の鶏であり、博多の水炊きではこの鶏が使われていたそうです。しかし戦時の食糧難・飼料不足から絶滅してしまい、文字通りの“幻の鶏”になってしまいました。10年ほど前から大正時代の資料をもとに交配を繰り返して、再び熊本に地で復活を遂げ、安定した供給ができるようになったわけですが、まだかつてほどのネームバリューはなく、知る人ぞ知るという感じです。
可能ならば天草まで行って食べるつもりだったのですが、熊本城の入り口の守衛さんの話だと、この時間(17時)に天草に向かったんじゃ、やってる店があるかどうかも怪しいよ、ということなので(HPでみた天草のお店にも営業時間が書いてなかった)、市内の繁華街で探すことに。といっても1軒1軒、覗いて歩くわけにも行かないので、まずはホテルへ入って情報収集。

普段ならチェーン展開のホテルに入るところですが、こういう展開だと地元のホテルが強いので楽天トラベルで検索かけると、『熊本和数奇司館』といういい感じのホテルが見つかりましたのでチェックイン。和洋折衷の広めの部屋で、ホテル内には大浴場完備、市電の駅も徒歩5分ほどなので、熊本駅に移動も楽。ホテルの人に相談すると、早速、お店を見つけてくれたので、予約をしてもらってお店に直行。休日前ということもあり、テーブル席は満席でしたが、カウンター席には空きがあったので、無事に予約が取れたようでした。おらが座ってから30分ほどでカウンターも満席になりましたがね。
『天草大王のもも焼き』を注文し、店長のお勧めの球磨焼酎『あさぎりの花』をお湯割りで飲みながら待つことしばし。一口サイズに切られた鶏のもも焼きが出てきました。うーん、思ったよりも量が少ないなー。守衛のおっさんが言ってた「絶対量がまだ少ない」というのは本当のようだ。ちなみにお味のほうはお店の味付けの塩加減が強くて、あまり違いがわからなかったです。食感は硬めですが、弾力のある硬さなので、問題はなし。
追加で『天草大王のたたき』を注文し、焼酎をおかわりして待つことしばし。やっぱり量が少なく、たらふく食うというわけにはいかないようです。5年ぐらいしたら骨付き肉にかぶりつける日が来るかもしれないので、それに期待だなー。〆に熊本名物の馬肉と思い、『三種の馬刺し寿司』というのを注文。赤身とトロとユッケの軍艦巻きの3貫セットでとてもおいしかったです。

お店を出て、ホテルに戻る途中に熊本ラーメンのお店に入り、1杯食べてから帰還。熊本ラーメンも食べ歩きしたら楽しそうなんだが、さすがにこれ以上は入りそうにないので次回の課題になりました。