江ノ島って意外と

江ノ島「ネコ弁天」

体力必須なんですね、なめてました。

夜勤明けで5時半ごろに浜松町から鎌倉・江ノ島フリー切符を使って江ノ島へと出発。品川で東海道線に乗り換えてから藤沢までは一眠りしているうちにあっという間に着きました。江ノ電に乗り換え、以前買った「レールウェイ マップル 関東」によると鎌倉高校前駅の辺りが江ノ電と海と江ノ島を写真で撮るにはいい場所だとマーキングしてあるので、まずは鎌倉高校前駅へ。

さすがに朝の7時ともなると高校生の姿もほとんどなく、電車もがら空き。住宅地の隙間を縫うように走るとしか表現の仕様のない江ノ電ですが、ホントにすげぇ場所走ってるなー。鎌倉高校前駅を降りると、同じことを考えて三脚を立ててるおじさんが線路沿いに一名。ほならば、初三脚使用写真は江ノ島でも撮るかと思い、道路を渡って海岸に降りる階段へ移動。階段の踊り場で三脚を組み立てて適当に江ノ島のほうを何枚か試し撮りしてみましたが、望遠だと近すぎて広角だと遠すぎる微妙な距離。14-45mmの標準レンズ持ってくればよかったと思うも後の祭り。
先にいたおじさんが帰ったので、おらもそちらに移動し、江ノ電江ノ島が一緒に入るような位置取りして電車を待つことしばし。電車が来て大体の位置関係や距離がわかったので、絞りをいじりながらボケ効果について実地検証をしてみたりしていたのですが、絞りをいじってもあんまり変わらない・・・。そうこうしているうちに高校生の登校時間が来たので、江ノ島駅へ移動。

観光地で朝の8時にやっている店などあるわけもなく、片瀬江の島駅前で朝マックで朝食しながら時間をつぶし、9時きっかりに江ノ島の参道入り口へ到着。事前にニコニコ動画の旅動画で予習しておいたので、エノパスを購入し、エスカーで辺津宮へ。江ノ島と言えば弁財天と帰ってくるほど弁財天のイメージが強いですが、江ノ島神社の主神は「宗像三女神」のほうになります。でも神社縁起とかはどう見ても弁財天様を意識せざるを得ないんだよな・・・。明治の神道分離の影響で無茶やった結果がこれだよ!
で、まずは辺津宮の女神様にお参りしてから、横にある奉安殿で有名な2体の弁天像にご挨拶。写真撮影禁止なのが残念ですが、ひとつは源頼朝藤原秀衡の調伏を祈願したという「八臂弁財天」、ひとつは「裸弁財天」の名で有名な琵琶を抱えた全裸の弁天像。裸弁財天のほうは写真で見たことあったのですが、八臂のほうは見るの初めて。音楽やら芸事の神様のイメージが強い弁財天ですが、こんな軍神のイメージもあるんですよね、実は。素朴に感心してから次の中津宮へ移動。
エスカーでまた上に移動して、中津宮へ到着。お参り以外にすることもなく、次の奥津宮へ向かったわけですが、ここからは全部、徒歩になります。本土側から見るとわかりませんが、江ノ島の中央は陥没して二つの山に分かれた地形になっています。そして奥津宮は向う側の山の中ということで、一旦、中央部を階段で下りてからまた昇りという道程になるわけで、運動不足の人にはちょっと厳しい。もちろん、運動不足のおらには厳しく、ひーこら言いながらやっとこ奥津宮へ。ここの見ものは「八方睨みの亀」という絵。お参りする場所の真上に正面から見た亀の絵が描いてあるのですが、横に移動しようが前に出ようが後ろに下がろうが、どこにいてもこっちを見ているように見える不思議な絵です。よつばが見たら怖がる絵だな、きっと・・・。

奥津宮のお参りをすませたら、次は岩屋洞窟。本土側と反対側にある自然洞窟で、江ノ島信仰の根源になった場所でもあります。潮の浸食でできた洞窟なので、もちろん場所は水平線近くということになり、ひたすら階段を下に下にと降りることになります。洞窟に入りまずは第1岩屋へ。途中で係の人に蝋燭を渡されて、奥へと進むと江ノ島神社発祥の地という説明文と祠がありました。時代的には聖徳太子の頃からということになりますね。蝋燭を返して第2岩屋へ。奥に進むと暗い洞窟の先に竜神像があります。かなり暗いのでフラッシュを焚いて写真を撮ったら、かなりの迫力のあるお姿でちょっとビビりました。

お参りも全部済ませて見る物も見たので、駅に戻るわけですが、ここからが苦行。文字通り、山を二つ分、徒歩で上り下りして参道を通って江ノ電の駅まで行くわけですが、朝マックからずっと歩きずくめなので、疲労困憊。途中においしそうな生シラス丼とかのお店があっても立ち止まると動けなくなりそうなので、参道の入り口までひたすら我慢。ようやく参道に着いて一息ついてからお土産を見る余裕がやっとできました。気にいった七福神の置物か、八臂弁才天の複製でもあれば買って帰ろうかと思い、見て回りましたが、七福神の置物はどこにでもあるものばかりで、どうもピンと来ず。江ノ島のネコと弁才天のコラボした「ネコ弁天」というガラス細工を購入したくらいで参道も終わろうかという時に、どこのお店にもなかった八臂弁才天の複製が1軒だけ売ってました。きちんと色のついた高さ25センチくらいのものでかなり精巧な出来栄え。隣に同じような造りの裸弁才天がありますが、こちらは値札に八万九千円とあります。八臂弁才天のほうは値札が倒れているのでわからず。店員さんに値札が倒れてますよと教えてあげ、戻った値札を見たらなんと十九万近くのお値段。一万九千円でこれより小さい複製なら買ってもいいんだけど、二十万近くしたらもう無理ぽ。店員さんにここ以外で八臂弁才天の複製って売ってなかったんですが、他にもあるんですかと聞くと、確かにここでしか売ってないですねとの返答。裸弁才天はどこのお店でも色んなサイズが売ってるのに、どういうこと・・・。

お次は写真の勉強第2弾ということで、新江ノ島水族館へ。名古屋港水族館のイルカとシャチをうまく撮るためには、ぶっつけ本番ではなく近場で試し撮りしておいたほうがいいと思い、ショーの規模などを勘案した結果、こちらが候補になりました。まぁ、新江ノ島水族館自体が地元の相模湾に密着した独特の展示の水族館ということもあり、展示自体にも興味があったんですがね。
相模湾の魚で構成されたメイン水槽にはイワシの群れが塊になって泳いでいて、南国の華やかな雰囲気とはまた別にいい感じです。あー、ダイビング行きたいなぁと思いながら、あちこち見ているうちにショーの時間が近づいたので、イルカのプールへ移動。客席の広さに比べるとプールが小振りなのが気になりましたが、イルカのジャンプの高さを推測して、中央より少し上くらいのところに陣取りました。20分くらいのショーでしたが、イルカの生態について説明を交えたオーソドックスなもので、わかりやすさを前面に出した水族館の気風がよく出ているショーでした。ちょっと悲しかったのが、イルカのジャンプの高さを読み間違えて、上から撮る感じになってしまったことですね。しかも追っかけ写真で露出も足りなかったのか暗めの写真になってしまいました。天気が悪いのもあるけど、カメラの設定に一工夫が必要だなー。

それなりに課題をこなしたので次は鎌倉へ。天気が崩れる予報が出ていたので、鶴岡八幡宮には行かずに鎌倉名物のお土産屋をちっくら覗くだけにしました。長谷の大仏の前にあるお土産屋「山海堂」。検索サイトで「鎌倉」「武器屋」で検索すると一番上にヒットするお土産屋さんですが、店内の1/3は日本刀やら手裏剣やら昔の日本の武器の模造品が並び、1/3は中世欧州の武器のレプリカがひしめき、残りの1/3が鎌倉土産が並んでいるという品揃えです。以前に行ったことありますが、金欠で何も買えなかったんですけど、今回は少し予算があるので気に入ったものがあったらインテリアに何か買おうかなと。
で、店内に入って店員さんに

( ゚Д゚)「すいません、火縄銃のレプリカありますか?」
( ´∀`)「ああ、絶品になってるから在庫分だけだけどあるよー」
( ゚Д゚)「どんなのか手にとって見せてもらっていいですか?」
( ´∀`)「あいよー」
( ゚Д゚)「洋式の装飾が入ってるなー。日本風のがいいんですけどね」
( ´∀`)「種子島伝来モデルみたいだから仕方ないねー」
( ゚Д゚)「じゃあ、これ下さい」
( ´∀`)「はい、まいどー」

というわけで、買いものを済ませて包装してもらっている間に聞いた話。

( ´∀`)「昨日、アメリカのオバマ大統領が鎌倉に来てねぇ」
( ゚Д゚)「ニュースでやってましたね」
( ´∀`)「先日、下見に来たSPが品揃えを見て、当日は店を閉めてくれないかって言われてねぇ」
( ゚Д゚)「無理もないですね、この品揃えだと」
( ´∀`)「まぁ、さすがにそれは断ったんだけど、よそのお店は警察官が背を向けて立っているのに、うちだけお店のほうを向いてるんだよ(笑)」
( ゚Д゚)「無理もないですね、この品揃えだと(大事なことなので2度言いました)」

と言ってお店の奥からオバマ大統領と握手してる従業員の写真を見せてくれました。こんなところでアメリカ大統領の生写真見るとは思わなかった。

帰り道に「まめや」という直球な名前の豆屋さんでお茶うけに色々な豆を買い、鎌倉駅から湘南新宿ラインで帰宅へ。電車の中で同じ「まめや」の袋を持ってる人が何人かいたので、意外と有名なお店だったのかもしれず、偶然の寄り道を弁才天様に感謝しました。